「失われた30年」ニュースや書籍でよく見かけるこの言葉。
でも、そんな“時代の失敗”を、まるで自分のせいのように感じている人も少なくないのではないでしょうか。
「頑張ってきたのに報われなかった」
「仕事を続けても不安が消えない」
「気がつけば、何も変わらないまま年齢だけ重ねている気がする」
そんな気持ちを抱えながら、日々を過ごしているあなたへ。
今日は、このシリーズの締めくくりとして、
「これからの30年」を自分で描いていくためのヒントをお届けします。
「失われた30年」は、あなたの責任ではない
まず、これだけは伝えさせてください。
あなたは、ちゃんと頑張ってきました。
長期的な経済停滞、年功序列の崩壊、非正規雇用の増加、終わらない物価上昇…。
これは個人の努力や工夫でどうにかできるものではありません。
でも、だからといって「誰かを責めること」に未来を使うのはもったいない。
過去を振り返りながらも、未来に使えるエネルギーを、今ここに集めてみませんか?
人生を“再設計”する3つの視点
①「時間」を整える
- まずは、何にどれだけ時間を使っているかを“見える化”してみましょう。
- 「実はあまり意味のない習慣」に時間を奪われていませんか?
- 空いた時間で、ぼーっとする時間もOK。心の余白が人生を整えます。
②「お金」を味方にする
- 貯金額よりも、「何に使ったお金に満足しているか?」を振り返ってみましょう。
- 将来への漠然とした不安は、数字よりも“納得感のある支出”で解消されることも。
- たとえば、「健康」「学び」「家族との時間」への投資は、心の安心に直結します。
③「人間関係」を選ぶ
- 無理な付き合いや惰性で続けている関係は、手放しても構いません。
- 一緒に前向きになれる人を、もう一度見つけてみてください。
- 小さなSNSのつながり、犬の散歩で出会う人、地域のイベントなど、心地よい関係は意外と近くにあります。
人生に「手遅れ」はない。今ここから始めよう
「この年齢から転職なんて」
「今さら何か始めても遅いんじゃ…」
そんな思い込みは、未来を閉ざす最大の敵です。
実際に、40代・50代でキャリアを再構築する人は年々増えています。
統計的にも、50代でも新たなスキルを学び直す人の幸福度は高いというデータが出ています。
今ここから始めることに、年齢の壁はありません。
未来の30年を描く、かんたんワーク
紙でもスマホのメモでもOKです。
あなたの頭と心を、未来に向けて整えてみましょう。
STEP1:3年後の理想の一日を書いてみる
- どこで、誰と、どんなふうに過ごしていたいか
- 朝の目覚め、昼の仕事、夜のリラックスまで想像してみてください
STEP2:やりたいこと/やめたいことを3つずつ書き出す
- 例)
- やりたい:朝散歩、スキルアップ、旅
- やめたい:無目的なネットサーフィン、残業続き、無理な飲み会
STEP3:最初の一歩を決める
- 明日「やること」を1つだけ決める
- 小さくていいんです。「自分のために、10分だけ早起きする」でもOK
まとめ→あなたの未来は、これからつくれる
これまでの日本社会に対して、怒りやあきらめを感じてしまうのは当然のことです。
でも、そんな時代を生き抜いてきたあなたには、経験としなやかさがあります。
過去の30年を「失われたもの」として終わらせず、
これからの30年を、“自分らしく取り戻す旅”の始まりにしませんか?
迷っても、立ち止まっても、
進もうとするその意思が、あなたの人生を静かに動かしていきます。
ご感想・ご意見は、Xでお気軽にどうぞ。
このシリーズが、少しでもあなたの背中を押せたのなら、とても嬉しいです。
「人生は、これから整えられる」
そう信じて、一緒に歩んでいきましょう。
💡専門用語のやさしい解説(今回登場した言葉)
用語 | 意味 |
---|---|
失われた30年 | 日本で1990年代以降、経済が長く停滞した時期のこと。バブル崩壊後の影響。 |
経済停滞 | 経済の成長が鈍くなり、給料や雇用があまり増えない状態のこと。 |
雇用の不安定化 | 正社員だけでなく、派遣や契約社員など不安定な働き方が増えたこと。 |
年功序列 | 年齢や勤続年数によって昇進・昇給する日本の伝統的な制度。 |
キャリアの再構築 | 転職・副業・学び直しなどで、新たな働き方や人生設計を始めること。 |