「人に迷惑をかけてはいけない」
小さい頃から、何度となく耳にしてきた言葉です。
だから私たちは、大人になるにつれて、こう思うようになります。
「迷惑をかけたら嫌われるんじゃないか」
「迷惑をかける自分はダメなんじゃないか」
特に40代になると、責任も増え、立場もできて、ますます人に頼れなくなる。
でも、頑張って一人で抱え込むほど
心がどんどん孤独になっていく・・・
そんな経験、ありませんか?
迷惑をかけないようにするほど、孤独になる
私はずっと、「迷惑をかけるくらいなら、自分が我慢すればいい」と思っていました。
- 体調が悪くても無理をする
- 一人で抱えきれない仕事を黙って片づける
- 弱音を吐かず、笑顔を作る
その方が大人だと思っていたのです。
でも、気づきました。
「誰にも頼れない」という孤独が、胸にずっしり重くなるのです。
一人で頑張るほど、周りとの距離がどんどん遠くなる。
「迷惑をかける」ことは、循環のひとつかもしれない
ある日、仕事で行き詰まり、思い切って先輩に相談したことがありました。
「迷惑じゃないかな…」と心の中でぐるぐるしながら。
でも、先輩は笑ってこう言ってくれたのです。
「なんだ、もっと早く言ってよ。
迷惑なんかじゃないよ。お互いさまだから。」
その一言で、張り詰めていた心がふっと緩みました。
迷惑をかけることは、
「人に頼ること」でもあります。
そして、人に頼られることで、
人は自分の存在価値を感じることもあるのです。
「迷惑をかけるのは悪いこと」という思い込みは、
本当は人と人との温かな循環を止めてしまうのかもしれません。
今日からできること
もし今、あなたが「迷惑をかけたら嫌われるかも」と心配しているなら
今日のちいさなおくりものを試してみませんか?
《迷惑を書き出すワーク》
- 紙を1枚用意してください。
- 「迷惑をかけたくなくて言えないこと」を書き出してみます。
- 仕事で困っていること
- 家族に頼みたいこと
- 本当は助けてほしいこと
- その横に問いかけを書きます。 「もし大切な友達が同じことを相談してきたら、自分はなんて答えるだろう?」
たいていのことは、書いてみると
「そんなの迷惑じゃないよ」
「むしろ言ってくれてよかった」
そう思えるはずです。
まとめ
人は誰だって、迷惑をかけずには生きられません。
それは決して悪いことではなく、
人と人が支え合うための、大事な循環だと思うのです。
もし、迷惑をかけたくなくて苦しくなったら
「お互いさま」という言葉を、思い出してください。
ほんの少し、その鎧を脱いでみると、
人との距離が、きっとあたたかく感じられるはずです。