「朝がしんどい」と感じ始めたのは、いつからだっただろう?
毎朝、目覚ましに急かされて飛び起き、バタバタと家事や支度をこなしていく。SNSで見かける「理想の朝ルーティン」に憧れて、真似してみたこともありました。でも、気づけばそれが負担になり、朝が一番しんどい時間になっていました。
「整える」はずの朝が、なぜか心をすり減らしている。そんな矛盾に気づいたとき、わたしは思い切って「何もしない朝」を試してみたのです。
40代の“朝ルーティン疲れ”は、真面目な証拠
40代になると、何かしら自分を律していたい気持ちが強くなります。
早起き、ストレッチ、瞑想、日記、読書、健康的な朝食…。
情報やSNSから仕入れた“正解の朝”を取り入れようとして、頑張れば頑張るほど「やらなきゃ」が増えていきました。
でも、それって本当に自分のためだったのか。
「ルーティンをこなすこと」が目的になっていたわたしは、気づかないうちに“朝の自分”を追い詰めていたのです。
“何もしない朝”を試してみたら、逆に心が整いはじめた
ある日、ふと「今日は何もしない朝にしてみよう」と決めてみました。
アラームを切って、自然に目が覚めるまで寝る。 スマホは見ずに、カーテン越しの光をぼんやり眺める。 お茶をゆっくり飲みながら、ただ外を眺める。
最初は「これでいいのかな」と落ち着かなかったけれど、次第に心がふわっと軽くなるのを感じました。
“やらなきゃ”というプレッシャーが消え、 “わたしの朝”を取り戻せた感覚がそこにはありました。
“何もしない朝”がもたらした3つの変化
① 気持ちに余白ができた
朝からバタバタしないことで、1日のスタートに「余白」ができ、午前中の仕事や家事にも落ち着いて向き合えるようになりました。
② 「自分の調子」に気づけるようになった
頭の中が静かになると、「今日はちょっと疲れてるな」「今日は気持ちが穏やかだな」と、心や体の状態に敏感になれます。
③ 「整えなきゃ」から「自然と整っていく」へ
無理にルーティンで整えようとしなくても、何もしない中で自然と自分のペースが戻ってくる。そんな“自己回復の力”を思い出せた気がしました。
40代に必要なのは、“詰めこむルーティン”より“緩める余白”
40代は、気づかぬうちに「がんばる癖」が染みついています。 でも、変化やストレスが多いこの時期こそ、自分にやさしくする時間が必要です。
朝は「自分を取り戻す」ための時間。
詰め込むのではなく、緩めることで、自分の声がちゃんと聞こえてくる。 「今日はゆっくりしよう」「ちょっと歩いてみよう」そうやって、自分で選べる余白が大切なのです。
「朝、何もしない」が、わたしの心を救ってくれた
理想の朝に縛られすぎなくていい。
“がんばらない朝”が、わたしの1日を変えてくれました。
40代のわたしたちに必要なのは、「何をやるか」ではなく「どう過ごすか」。
どうかあなたも、自分にやさしい朝を迎える選択をしてみてください。
何もしないことが、こんなにも心地いいなんて。
それは、きっとあなたの心にもやさしく響くはずです。