朝5分、コップ一杯の習慣が私を変えた

健康

朝が苦手でした。

目覚ましを止めても、布団の中でもぞもぞとスマホを触り、なんとか身体を起こしても、気持ちはずっと曇り空。 コーヒーを飲んでも頭はぼんやり、鏡の前で「ああ、また今日が始まってしまった」とため息をつく毎日でした。

だけど、そんな私に「ちょっとだけ」変化が訪れたのは、ある日の友人の言葉がきっかけでした。「朝起きたら、まずお水を一杯飲むだけで違うよ」 そんなに簡単なことで、本当に?と半信半疑でしたが、とりあえずやってみよう、と思ったのです。

朝の一杯が、1日を整えてくれる

始まりは本当にシンプルでした。 朝、目覚めたら、ベッドを出て、キッチンでコップに水を注いで、一気に飲む。たったこれだけのこと。でも、驚いたのはそのあとの変化でした。

なんだか、体の中に「スイッチ」が入ったような感じがしたのです。 眠気がすっと引いて、頭がじんわり目覚めていく感覚。 そして何より、心が落ち着く。呼吸が整い、「ああ、大丈夫だ」と思えるのです。

水には、身体の目覚めを助ける力があります。寝ている間に失った水分を補い、血流を促し、内臓を刺激する。とくに腸が動き出すことで、自然なお通じも促され、体調も安定します。

でも、私が感じたのはそれ以上の「こころの変化」でした。 忙しい朝の時間の中に、「整える」という感覚が生まれたのです。

私の“朝5分ルーティン”

続けるうちに、私は自然と「朝の小さな習慣」を整えるようになりました。 特別なものではありません。ただ、こんなルールをつくったのです。

  1. ベッドを出たら、3回深呼吸する
  2. キッチンに行って、常温の水をコップ一杯
  3. 窓を開けて、空を1分だけ見上げる

この3つで、だいたい5分もかかりません。でも、その5分があるだけで、1日の始まりがずいぶん違って感じられるのです。

不安や焦りでいっぱいの朝ではなく、「今日を生きていく自分」をゆるやかに整える時間。 朝から完璧でなくていい。ただ、“今の自分”を大切にする、その最初の一歩になるのです。

1ヶ月続けてみてわかったこと

この小さな習慣を、なんとなく続けて1ヶ月ほど経った頃。ふと気づいたのです。朝の気分が、以前と違っていることに。

・朝の頭のぼんやりが減った
・午前中から集中できるようになった
・日中の気分のムラが少なくなった
・イライラが減って、感情が穏やかになった

そしてなにより、「自分で自分を整えられている」という感覚が、何よりの自信になりました。   これは、外からの評価でも、数字でもありません。 自分のために、自分ができることを積み重ねているという、あたたかな感覚です。

習慣は、私への“ちいさなおくりもの”

変化って、ドラマのようには起こらないんですよね。劇的ではないけれど、じんわりと、確実に、自分を変えてくれるのが「習慣」です。

誰かに褒められなくても、SNSに載せなくてもいい。それでも、「私だけが知っている、私のための時間」を持っていることが、すごく誇らしく感じられます。

私は今でも、とくに立派な人間ではありません。 でも、朝起きたとき、「今日もあの水を飲もう」と思えることで、ちゃんとスタートが切れる。 それは、かつての自分にとっては考えられなかった、うれしい変化なのです。

今日からできる、あなたのための朝時間

もし、今のあなたが少しだけ疲れているなら。 心に余裕がないと感じているなら。ぜひ、明日の朝、一杯の水を飲んでみてください。

慌ただしい朝のなかで、ほんの5分、自分の呼吸を感じ、空を見上げてみてください。 それが「自分とつながる」時間になるかもしれません。

朝は、1日のはじまりであると同時に、人生を毎日つくりなおすチャンスです。その始まりを、自分のために、ていねいに迎えてみませんか?

きっとそこに、あなたにしか見えない「ちいさなおくりもの」が、そっと待ってくれているはずです。

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