“何を持つか”より“どうありたいか”〜40代、暮らしと心を軽くする選び方

学習

「いつか使うかも」としまったままの箱。
「これがあれば素敵に暮らせる」と思って買ったけれど、使っていない雑貨たち。

気づけば、部屋も心も、なんだか窮屈になっている。
そんなふうに感じたこと、ありませんか?

わたしも、かつては“持ちすぎる暮らし”に疲れていたひとりです。
けれど、「どうありたいか?」という視点で暮らしを見つめ直したことで、
少しずつ心も空間も、軽やかになっていきました。

今日は、「モノを減らすこと」ではなく、
「自分らしくあるために、どう暮らしを選ぶか」について、わたしの実体験をまじえてお届けします。

「持ちすぎる暮らし」が40代を苦しめる理由

40代になると、人生のステージが変わっていきます。
子育て、キャリア、親のこと、自分自身の健康…。
けれど、気づかぬうちに、「若い頃の価値観」で選んだモノたちを、今も抱え続けていたりしませんか?

クローゼットの奥にある着ていない服。
本棚に並ぶ、もう読まない自己啓発本。
スマホに溢れる使っていないアプリや写真。

これらは、“過去のわたし”の名残なのかもしれません。

モノの多さは、安心のようでいて、実は思考や感情の流れを妨げる重しにもなります。
物理的に片づかない空間は、心の中にも“もや”を作ってしまう。

大切なのは、“モノの量”ではなく、
「今のわたしにとって、それは必要か?」という視点なのだと思います。

わたしが「持ち方」を見直したきっかけ

きっかけは、コロナ禍での在宅勤務でした。
毎日長く過ごす部屋に、ふと「違和感」を覚えたのです。

「好きなものに囲まれているはずなのに、なぜか落ち着かない」
「きれいに見えるけれど、どこか“自分の場所じゃない”感じがする」

その違和感を丁寧に見ていったとき、
わたしの暮らしには、“他人の目線で選んだモノ”がたくさんあったことに気づきました。

SNSで映える雑貨、流行の収納アイテム、
「こうあるべき」と思っていたインテリア…。

だけど、自分の価値観と噛み合っていないものは、持っていても満たされません。
むしろ、「なんでこれがあるんだろう?」と、わたしを曇らせていました。

「どうありたいか」で暮らしを整える3つの視点

じゃあ、何を手放して、何を残せばいいんだろう?

そんなとき、役に立ったのが「どうありたいか?」という問いでした。
わたしが見つけたのは、持たない暮らしではなく、“選び直す暮らし”。

以下の3つの視点が、心と空間を整えてくれました。

① 部屋の1か所だけ、“自分のためだけ”に整える

いきなり全部やろうとしなくていい。
たとえば、寝る前に目に入る棚ひとつ、毎日使う引き出しだけでも。
「自分の価値観だけで整えるスペース」が、心の軸になります。

② 「捨てる」より、「選び直す」

「これいらないかな…」ではなく、
「これは、いまの自分にふさわしいかな?」と問い直す。

選ぶ基準が“減らすため”ではなく、“わたしらしくあるため”になると、モノへの見方も変わってきます。

③ 自分の“今の価値観”に正直になる

40代は、価値観が変化しやすい時期です。
子どもの成長、自分の働き方、親のこと…。
だからこそ、「前は好きだったけど、今は違う」と思うものを、
堂々と手放す勇気を持っていいんだと思います。

持たない暮らし=少ない暮らしではない

「物を減らす」ことがゴールではありません。
必要なモノに囲まれ、心に余白がある暮らしこそが、
これからのわたしを支えてくれる。

モノが少ないから良いのではなく、
「選び抜かれたものだけがそこにある」という安心感が、
毎日を穏やかにしてくれます。

物の選び方は、生き方の選び方。
だから、暮らしを整えることは、自分を整えることにつながるのです。

おわりに

「暮らしを整える」って、収納や整理整頓のテクニックではなく、
「わたしはどう生きたいか?」を見つめることなんだと思います。

手放すことは、失うことじゃない。
本当に大切なものを見つけるプロセス。

持たないことで、わたしらしさを取り戻せた―
そんな経験が、あなたの暮らしのヒントになれば嬉しいです。

今日のちいさなおくりもの

ほんとうの自分に近づけるような、そんな選び方をしていきたい。

「足りないものを探す」のではなく、
「もういらないものに、さよならする」こと。

それだけで、暮らしと心は少し軽くなる。

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